アトピー性白内障

アトピー脱ステで白内障になった その1

ずっと視力が良かった。

白内障って年配の方や高齢者がかかる病気だと思っていました。

私は、子供の頃から視力がとても良くて、学生の頃は2.0、成人してからは視力をはかったことはありませんでしたが
それでも遠くの看板の文字やわりと広めの部屋の片隅に掛けてあるカレンダーの日付さえ見えていましたので最低でも視力は1.5はあったかと思います。

36歳で老眼?

2011年5月のある日、古くなった携帯電話からスマートフォンに買い換えるために近くのドコモショップへ行ったときのこと。
店員さんにスマートフォンの操作方法などを教えてもらいながら、自分で試しに操作をしてみると、どうも文字がぼやけてなかなか文字を打つことができなかったのです。
でも、そのときはあまり気にとめずに新品のスマートフォンを買えたことでとてもうれしい気持ちでいっぱいでした。
しかし、その後日に日に携帯の画面が見づらくなっていき、手を遠くに離さないと文字が見えないくらいになりました。
「老眼?」「まぁ、30代でも老眼になるひとはいてもおかしくないしなぁ。。」と、そのときも安易な気持ちでいましたし、ものは試しにということで、近くのホームセンターで激安の老眼鏡を買ってきました。たしか、度数は一番弱いくらいのものだったかと思います。

老眼鏡は正解でした、気持ちの良いくらい携帯の画面がよく見えるようになったのです。ですから、「やっぱり私は老眼になったんだ。」と、また安易な気持ちでいました。

ところが、老眼鏡を掛けて見えていたはずの文字がまた見づらくなり、しまいにはPCの画面の文字も老眼鏡を掛けてもぼんやりと見えはじめるようになりました。
だから、また少し度数の強い老眼鏡を買ってきました。もちろん、またハッキリと気持ちの良いくらい見えるようにはなりました。

そんな老眼鏡を買い換えるといったことを、たった1週間とか2週間の間に繰り返してしまったのですから、さすがに何かがオカシイ!って思うようになりました。

白内障と診断された

近所の眼科医で見てもらったところ、ショックでした。
「白内障です。」って診断されました。

アトピー性白内障のきっかけは脱ステ

実は、同年4月から脱ステをはじめていたのです。
脱ステロイドをはじめたキッカケは、もう全くといって良いほどステロイド軟膏が効かなくなり、ステロイドを塗っても塗っても顔は激しい痒みで掻きむしり血だらけになり真っ赤に腫れあがることも珍しくなかったですし、手の指は汗疱だらけで指の皮膚がベロベロ剥け出し、からだなんて強ランクステロイドのマイザーを塗っても治るどころか症状はますます酷くなっていくばかりだったのです。
そんなアトピーに苦しみ、途方に暮れていたときに、ネットで脱ステについて知ることになり、脱ステをはじめると決心したのです。

脱ステについての情報収集の際に、YouTubeの動画で、ステロイド(脱ステ?)によって白内障になってしまった人のドキュメンタリー番組を見たことがありました。
本当に辛い体験をされ、厚生労働省にステロイド被害についての訴え活動をがんばっておられました。

そんな動画の中の彼をみて、妻は私に「あなたが脱ステをしたら白内障にならないか心配。」と、行く末を心配してくれていましたが、私はステロイドは内服していたわけではありませんでしたので「大丈夫だよ!」って返事をしていた事を覚えています。

脱ステをスタートしてみると

脱ステロイドを始めたことは、掛かり付けの医者には伝えませんでした。
それどころか、脱ステを薦めている情報や書籍や教材のなかでは、ステロイド治療を行う医師を『悪』であるかのような事を教えていたからです。
私は、自分の主観で皮膚科医はみんな悪だ!と思うようになり、ステロイドなんて今後一切使わない!って思い、所持していたステロイドの全てを捨て去りました。

脱ステを始めて1週間も経たないうちに、全身がむくみだし、あちこちから汁が流れ出るようになってきました。
耳の中ももの凄く痒くなり、傷を付けまいと刺激の少ない綿棒でちょっと耳掃除をしただけで、耳の中がぐちゃぐちゃになり耳の穴から汁が流れ出しました。

30年以上のアトピー人生の中でも経験したことのないくらいの激しい痒みが全身に現れ、あちこちから出血し浸出液が垂れ流れ、眉毛や髪の毛が抜け、頭髪も丸坊主にしました。

黄色い汁がいつも流れ出ているので体中汁が固まったカピカピ。そのカピカピに固まった汁は汚い茶色で、少しこするとザラメ砂糖のようになってポロポロと床に落ちるんです。

でも、せっかく汁が固まっていたのに乾いた汁のバリアが剥がれ落ちるとまた黄色い汁が流れ始めるんです。
体中のあちこちから浸出液が出てくるのですが、なかなか乾いて固まってくれません。あまりにも服が汚れて汚いので、汁が出ているところのあちこちに、直接ティッシュペーパーを貼りました。
汁が乾くと皮膚にティッシュが接着剤で貼り付けたようにカチカチに固まってくっついているんです。
そのティッシュを剥がす時もピリっていってしまうとまた汁が出始めます。だから正直言ってティッシュを剥がすことができなくて、四六時中、体中にティッシュがカピカピに張り付いた状態でした。

皮膚もパン粉のような状態になり、動くだけでパン粉状の皮膚がボロボロと落ちるんです。
パン粉のようになった皮膚は、着ている服やズボンの繊維の中にまで入り込んで絡みつき、洗濯をしても絶対に取れないんです。
家族の服と一緒に洗濯機に入れてしまうと、家族の服の繊維の中までパン粉状の皮膚が入り込んで、二度と着られなくなってしまうのです。
だから、私の服だけ、外でパンパン叩きまくって粉を落としてから、個別に洗濯をしていました。

サラメみたい汁の粉とパン粉みたいな皮膚の粉で、家中めちゃめちゃになりました。
布団やシーツ、数々の衣類、家族の衣類・・・・たくさんダメになりました。

シャワーは塩素が刺激になるので、湯船に脱塩素効果のある天然のミネラル塩などの入浴剤を入れていたのですが、湯船に浸かるだけで体中のパン粉状の皮膚が水面一面を覆い尽くし、私たった一人のために毎回お風呂の水を入れ替えていました。
最悪でした。

つまり、脱ステのリバウンドが起こったのです。
脱ステのリバウンドは、もの凄く寒いんです。4月、もう5月だというのに、石油ファンヒーターを付けまくっても寒くて寒くて凍えそうになるんです。皮膚の感覚がおかしくなってしまい、「痒い=火照る」ではなく、「痒い=寒い」になるんです。
ゴールデンウィークも近いというのに、部屋中暖房で暖かくしていたので、家族にもかなり辛い思いをさせてしまいました。

顔が一番痒かった

とにもかくにも一番痒くて我慢できなかったのが顔でした。
何故か鼻の頭だけは皮脂が多いせいか大丈夫だったのですが、おでこや目の周りやほっぺたや口の周り、首筋や頭皮にいたるまで、頭や顔の痒みは脳みそに近いので、苦痛でした。
あまりにも痒かったので、掻くだけじゃ気が収まらず、顔面をパシパシと何度も叩いたりしていました。
寒くて寒くてアイスノンなどで冷やす事もできないし、こすったり掻いたりすると汁が出るので、叩くしか痒みに対抗できる方法がなかったんです。

あまりにも長文になってしまったので、続きはまた時間のあるときに書くことにします。

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