アトピーが改善した正しいアトピー治療


※アトピーのリバウンドから改善への経過写真は下の方にあります。


『アトピーはステロイドを使っても改善しない。』
『ステロイドを使うとアトピー性皮膚炎はますます治らない。』
『ステロイドをやめたらアトピーが完治しました。』
『ステロイドは怖いから脱ステロイドを始めましょう!』

ネットなどでそういった情報を知ることがきっかけで、脱ステを始めようとは思っていませんか?

でもちょっと待って下さい!

脱ステロイドには高いリスクがあるのです。』とハッキリとここでズバリ言わせてもらいますね。

 

アトピー脱ステをする事によるリスクその1

『脱ステロイドをするとアトピー性白内障になる可能性があります!』
それは、実際に私が脱ステをしたことが原因で白内障になったからです。
ステロイドの副作用として白内障が挙げられますが、実際ステロイドと白内障の因果関係は解明されてません。
ステロイドを使っていたから白内障になったのではなく、ステロイドを止めることにより訪れたリバウンドが原因で白内障になったのです。

白内障とは、水晶体が白く濁ってしまい、見えるもの全てが深くて濃い霧のなかに包まれたような、真っ白に曇った曇りガラス箱の中に閉じ込められたような感じになります。
また、視界の全てが真っ白なので、室内の照明の明かりは乱反射してしまいとてもまぶしく感じます。また、夜道の街灯や自転車のライトですら眩しく感じるので、日中に外出するなんてサングラス無しじゃ不可能となります。PCやテレビ画面の明かりは眩しく感じて直視することができなくなってしまいます。曇りの日でさえ外から部屋の中に差し込むほんの少しの光が眩しくて苦痛なのでカーテンは閉め切り状態。家の中では自分がいる部屋の照明は付けることができなくなり、隣の部屋に照明を付けて自分がいる部屋は照明を消してとにかく暗くしなくてはいけなくなります。

白内障になると短期間(私の場合は2週間ほど)で急激に視力が低下していき、1番度数の強い+5.0の老眼鏡を掛けてさえも大切な家族やペットの顔が分からなくなってしまいます。
つまり、白内障になるとまともな社会生活ができなくなってしまい職を失ってしまうことにもなりかねません。
それどころか、家族にだって薄暗い中での生活を共有してもらわないといけなくなってしまうのです。

白内障を治すには手術以外ありません。
水晶体の白い濁りは薬により取り除くことはできません。
白く濁ってしまった水晶体を取り除き眼内レンズに入れ替えるといった外科手術以外、白内障を治す方法は無いのですが、私の場合はその手術費用がとんでもなく高かったのです。
なんと、73万円もかかってしまいました。
眼内レンズには、特定の距離のみピントが合う単焦点レンズと、近・中・遠距離とピントが合う多焦点レンズの2種類があります。
また眼内レンズは単焦点・多焦点どちらも偽物の水晶体なので自分の筋力でピントを調節することができません。
単焦点レンズは、手術費用も比較的安いのですが、特定の距離のものにしかピントを合わせることができないので、例えば目から40センチ離れた
手術費用は、多焦点レンズの場合は保険適応なので両目で10万円以下が相場ですが、近・中・遠距離とピントが合う多焦点レンズの場合は保険適応外となってしまうので私の場合は手術費用のみで両目で73万円もかかってしまいました。検査料や治療費などを含めると軽く80万円は超えているはず。

 

アトピー脱ステをする事によるリスクその2

『激しいリバウンド症状に苦しめられる』

アトピー性皮膚炎の方でステロイドを長期使用していると、脱ステロイドを始めると必ずと言って良いほど襲ってくるのが苦しいリバウンド症状です。
私は30年以上ステロイドを使ってきましたが、症状が酷くなりはじめた4年くらい前までは、1年の中でステロイドを使うのは膝や肘の裏側などごく一部の場所に炎症が起きたときくらいでしたので「3~4日間連続使用する」のを年に数回程度といった感じでした。
しかし、4年くらい前から急に症状が酷くなり、からだはそれまで使用していたマイルドランクのアルメタでは効かなくなりベリーストロングランクのマイザーを使うまでになりました。
顔はストロングランクのデルモゾールG軟膏を塗っても効かなくなりました。
脱ステを始めようと思ったきっかけは、顔にベリーストロング以上の強いステロイドを使用せざるを得なくなってしまったからです。

脱ステロイドを始めると、私の場合は1週間もしないうちにリバウンド症状が出始めました。
体中が真っ赤に腫れあがり、顔はパンパンに膨れてしまいます。
そして、それまで経験したことのないような痒みに襲われるので掻きむしると血が出て、黄色い浸出液も流れ出します。
黄色い浸出液がガビガビに固まるので服などが身体にへばり付いてしまうのです。
耳の中まで炎症がではじめ、耳の中から流れ出す汁もなかなか止まらなくなります。
手の指は汗疱のぶつぶつが出はじめやがてそのぶつぶつどうしがくっつき大きな水ぶくれになってしまいます。その水ぶくれはとても痒いので掻きむしると破裂して破けその汁でまた新しい汗疱が出てきてしまう。手や指の皮もビロビロに剥けて汁まみれになるので手袋をはめなくてはいけなくなりました。
体中の皮膚はガサガサになり、落ち始めます。例えるとパン粉を体中にまとったまま少し動くとボロボロと粉をまき散らすような感じです。
服の繊維の奥深くまで皮膚の粉が絡みつくので服は何枚もダメにしました。カーペットから布団やシーツに至るまで駄目になってしまいました。アトピーでも何でもない家族の服にまで私の皮膚の粉が絡みつきました。洗濯をしてもその粉はもう二度と取れないので家族の服も何枚もダメにしてしまいました。

そしてリバウンドがもたらす痒み以外の苦しみが「寒さ」です。
私が脱ステを始めたのはゴールデンウィークの少し前でした。もうポカポカとした初夏に差し掛かる頃です。
1週間くらいでリバウンド症状が出はじめましたが、激しい痒みと並行して襲いかかってきたのが「寒さ」でした。
押し入れにしまい込んだ石油ファンヒーターを引っ張り出してきて、コタツも再び準備をしました。
部屋は閉め切りヒーターの温度は最高にしました。コタツにも潜り込みましたが、それでも寒さで震えが止まりません。
痒みと寒さに苦しめられ熟睡なんてとてもじゃないけれどできませんでした。先述しましたが「血・垂れ流れ状態の汁・パン粉みたいに落ちまくる皮膚の粉」でコタツ布団も駄目になりました。
もちろん、5月6月だというのにヒーターやコタツをだして室温を高温にしていたのですから、家族にも大変な苦労をかけました。

 

なぜアトピーの人が脱ステをすると白内障になるのか?

アトピーの人がステロイドを使うと白内障になる危険性があると言われていますが、ステロイドと白内障との因果関係は解明されてません。
しかし、脱ステをすることによりそれが直接ではないとしても脱ステロイドが白内障の原因となるのは私自らが苦しみ体験したという事実がここにある通りです。
何故、白内障になってしまったか、その理由をご説明しておきます。
脱ステロイドを始めると最もリバウンド症状が起きやすい場所のひとつが「顔」なのです。
特に目の周りは他の部分と比べて皮膚がとても薄いのでその分痒みも炎症も激しいのです。
その痒さは尋常ではありませんのでこすったり掻くことにより痒みに対処するのですが、先述したとおり少し掻く程度で汁が出てくるので、目の周りを掻くという行為が不可能になってしまうのです。
それ故に、私の場合は、瞼の上から叩くことによって痒みに対処するしかできなくなってしまったのです。
まぶたを叩き始めると数日で視力が低下してきたのが分かりました。視力が低下してきたときには既に白内障に冒されていたのです。
白内障の水晶体の白い濁りは外側から内側へ向かって濁っていきます。始めは視力の低下による自覚症状ですが、数日というあっという間の短期間で視界の部分にまで白い濁りが広まってきて、やがて全ての世界が真っ白になってしまいます。
汁が出るから掻けないので、顔面やまぶたを強くこすったり叩くことによってその外的刺激が水晶体を痛めつけて白く濁らせてしまうということが、ステロイドを中止する脱ステが白内障の原因になったのでした。

でも、まだ私は幸せだったと思います。医者でアトピー性白内障と診断されたとき、もう少し遅かったら網膜剥離になっていた可能性だって十分にあります。と言われたからです。

 

脱ステは人生を台無しにする

こう断言しても決して過言ではないと思っています。
なぜならば、脱ステをすることによって、今まで私が述べた事をもしあなたも私と同じように体験するならば、
・激しいリバウンドに苦しめられる
・白内障や網膜剥離になる
・医療費がさらに掛かる
・高額な民間療法に手を出して経済的負担が増える
・仕事へ行けなくなる
・職場に迷惑がかかり仕事を失う
・家族に苦労をかけ迷惑もかかる
・一人では何もできなくなり社会生活が不可能

幸い私は、脱ステを始めたときは自宅で仕事ができる環境にありましたので失業などといった事は経験しませんでしたが、その自分の仕事すらほとんどできない状態でした。
ごく一般の会社勤めの方ならば脱ステをすることで失業という選択を迫られるケースは十分にあり得ることなのです。
脱ステは人生をも台無しにするというのが過言ではないということはご理解頂けると思います。
アトピーの脱ステに関する専門的な知識と技術をもった医師の指導の下で脱ステを行うべきですし、相当の覚悟がないのならば絶対に脱ステはして欲しくないというのが私の本音であるのです。

 

白内障になったときの資料です。

脱ステロイドにおける激しいリバウンドが原因で白内障になりましたが、その当時はいつかこのようにHPを立ち上げることは考えもしなかったので「診断書」のコピーを取ってありませんでした。
しかし、当時の資料などは捨てずに取ってありましたので参考程度にご覧頂けたらと思います。
白内障の手術を受けるにあたり10ページくらいのマニュアルをもらいました。
白内障の手術前

左右の目がアトピー性白内障になってしまいましたので、両目とも白内障の手術を受ける必要がありました。
そのため、左右別々の同意書が必要でした。同意書もコピーは取ってありませんでしたが、本人控えの説明書が参考になると思います。
片眼分だけでも36万以上の手術費がかかりました。検査料や治療費を含めると両目で80万円以上かかりました。
左側眼内レンズの手術右側眼内レンズの手術

 

ステロイドを上手く使いながらアトピーを改善

ステロイドが全く効かなくなりネットで知った民間療法である脱ステに挑戦しましたが激しいリバウンド苦しみ、白内障になったことがきっかけで、再び医師のもとでアトピー治療をしていくこととなりました。
そこで医師に言われたことが「食生活や生活環境を改善することがアトピー治療においての根本的解決です。」
そうなんです。これは脱ステを始める以前から言われていたことなのですが、アトピー治療において衣食住という根本的なな部分を改善することがとても重要なのです。
ステロイドはアトピーの炎症が起きている場合は炎症を抑えてくれる劇的な効果がありますが、それは対処療法でしかありません。
発症してしまった炎症を抑えることはできても、炎症が起きることは抑えられないのです。
また先述したとおり、だらだらといつもステロイドに頼っていると人工のステロイドホルモンが皮膚から体内に吸収され、やがてからだ自らが体内の副腎でステロイドホルモンを作る仕事をやめてしまうようになるのです。

私は現在でもアトピー性皮膚炎ですしアレルギー体質であるということは変わりませんしが、衣食住という根本的な部分の改善を心がけ、アトピー症状をできるだけ発症しにくくしていくということに重点をおき、炎症が起きたときだけ短期間のみステロイドを補助的に活用するといった方法を行っています。
お陰で現在は、アトピーの症状も以前とは比べものにならないくらい改善して快適でアクティブな社会生活を送っています。

 

アトピーが改善した経過写真をご覧下さい。

脱ステをスタートした日付は正確には覚えていませんが2011年4月中旬だったかと記憶しています。

2011年4月4日
左手の写真です。
脱ステをはじめる前でしたが、もうステロイドは全くといって良いほど効かなくなっていました。
体中掻きむしり、皮膚はボロボロ、分厚くなり、瘡蓋(かさぶた)だらけ、あちこちから汁(浸出液)がタラタラと染み出していました。
手首を曲げることすら苦痛でした。
※脱ステのリバウンド症状が出てからはもっと酷かったです。
脱ステを始める前アトピーが酷いとき

 

2012年2月3日
左手の写真です。
この頃からアトピーの症状が徐々に回復してきましたので、たまたま写真を撮りました。
※当時はHPの開設は考えもしていなかったので、リバウンド中の腕の写真を撮ることは念頭にありませんでした。
アトピーの症状が良くなってきた頃

 

2012年10月31日
左手の写真です。
このHPを立ち上げることになったので、どうせならばと2011年4月4日に写真を撮った場所と同じところで撮影してみました。
かなり回復していることがおわかりになるかと思います。
まるで別人の手のようですが、もちろん私(つる助)の手です♪
すっかりアトピーが改善

 

現在はアトピーの症状がかなり改善されました。

全く効かなかったステロイドが、今では効くまでに改善しています。最終的にはステロイドを使わなくて済むようにゆっくり時間を掛けてステロイド剤をやめていけるように頑張っています。

ステロイドは「悪」であると決めつけないで頂きたいです。
民間療法の中には、お金儲けが目的でステロイドは「悪」なので脱ステを始めましょうと弱みにつけ込んだものも多いので十分気をつけて頂きたいです。
アトピーの症状が酷くて辛くてたまらなく悩んでいたときに、いろいろなものを購入して試しました。高額な温泉療法にも手を出しました。総額で50万円以上は使ったと思います。でも全く効果はありませんでした。
そして遂には、脱ステに手を出してしまったのです。
「脱ステをしましょう」「ステロイドは怖い」「ステロイドは危険」そういった不安を煽るような情報ばかりが多すぎると思いませんか?

私はステロイドは否定しません。むしろ医師の指導のもと正しくステロイドを使用しながら根本的な衣食住の部分を改善していけばアトピーと上手く付き合っていけると思います。
現に、実際私はそうしていますし、今ではとても快適な社会生活を営むことができているからです。
痒くて辛いアトピーに悩んでいる多くの皆様には私のように自分勝手に脱ステを始めて後悔して欲しくはありません。
そこで私が根本的な衣食住の部分の改善において、取り入れて私のアトピーが改善したものをいくつかご紹介できればと思います。
もちろんまだステロイドを使い始めたばかりの人でも是非ご活用頂ければと思います。

管理人のプロフィール

私は、在住の38歳の男です。
ハンドルネームはつる助です。
妻とかわいいネコと一緒に暮らしています。

子供の頃からアトピー性皮膚炎・喘息・花粉症・アレルギー性結膜炎・・・
と、アレルギー人生を送ってきました。

2歳頃にアトピーと喘息の症状が酷かったらしく頻繁に病院へ通っていたそうですが、その頃の記憶は薄らしか残っていません。

しかし、小・中・高校から約4年前までの25年間は、アトピーなどのアレルギー症状は比較的軽く、
顔が時々痒くなり赤くなったり、肘の内側や膝の裏側など身体のごく一部の柔らかい部分に湿疹ができる程度。
使用しているステロイドも弱いランクのアルメタを、発症したときだけほんのちょっと使う程度という、知らない人は私がアトピー持ちだということに気がつかないほどの軽度のアトピーでした。

しかし、約3~4年前、勤めていた会社でストレスを抱えたことがキッカケで精神的にも乱れ、食生活や私生活も乱れ、それまでほとんど発症しなかったアトピーや喘息などのアレルギー疾患がもの凄い勢いで酷くなっていきました。

ステロイドもどんどんランクが強くなり遂にはstrongのマイザーを使うまでになり、挙げ句の果てにはステロイドすら効かなくなってしまいました。

高額なアトピー療法(温泉療法や悪徳なアトピービジネス)にも手を出し総額50万円以上も使いましたがアトピーの症状は悪くなるばかり。
そんなときにネットの情報にて脱ステロイドについて知ることになり、勇気を出してステロイドを止めてみました。(いわゆる民間療法です)

結果は見るも無惨なリバウンドが一週間も経たないうちにやってきて、仕事も生活も何もかもができなくなるほどまでになってしまいました。
リバウンドが原因で36歳という若さで白内障にもなり水晶体を眼内レンズに入れ替える手術もしました。

そして決断したのです。

「脱ステは危険!」
「衣食住という根本的な部分を改善し、ステロイドと上手く付き合いながらアトピーとも上手く付き合っていこう!」
「ゆっくりステロイドを止めていこう!」
アトピーはゆっくり治そう!」って。。。

それからは、いろいろ試行錯誤しながら様々な商品やノウハウを試しました。
その中には良かったものや悪かったものなどいろいろありますので、それらの体験や経験を活かしながらアトピー性皮膚炎とうまく付き合っています。

今では3年前には想像もできなかったような楽しい生活を送ることができています。
ステロイドは今でも使用していますが、適量を薄く塗る程度で十分なほどまでに改善しています。

正しいアトピー治療をしながら症状を改善させていくことが大切だと痛感しています。

私が失敗したことや現在実践していることなどを一人でも多くのアトピーで悩んでいる方々に伝えたいのでこのサイトを立ち上げました。
少しでもお役に立てれば幸いです。
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