脱ステ

情報に流されずに客観的な判断が大切。

ステロイド剤については様々な情報が氾濫していますので、情報に流されないようにすることが大切です。
ステロイドはダメ!脱ステが正しい!という意見がとても多いことは事実ですし、それをもちろん否定はしません。
ただ私の場合は、すぐにでもステロイドを止めなければいけないと思い込んでしまい、いきなり脱ステをはじめてしまいました。
脱ステによる激しいリバウンドは想像していた以上に苦しく、そして脱ステが原因で白内障になってしまいました。
だからこそ急激な脱ステはお勧めできないのです。

できるならばステロイドは使いたくありませんが、だからといってすぐに脱ステをはじめるのではなく、まずはアトピーの治療方法についての客観的な知識を知っておく必要があると思います。

 

二つの治療方法があります。

アトピー性皮膚炎の治療方法には「根治療法(原因療法)」と「対処療法」があります。

根治療法とはアトピーの原因を解消するための方法です。
アレルゲン検査をしてアレルギー源を取り除いたり、食生活や生活習慣の見直しをして体質改善をすることです。

対処療法とは、アトピーによって引き起こされる湿疹や痒みなどを抑えることを目的とした治療です。
ステロイド剤などで炎症を抑えることは対処療法となります。

このように、アトピー性皮膚炎の治療には「根治療法」も「対処療法」もどちらも必要なのです。

ステロイドとは

ステロイド剤は合成副腎皮質ホルモンといい、副腎皮質ホルモンを人工的に作り出したものです。
副腎のという臓器から出るホルモンは生きていくためにはとても必要なもの。もちろん皮膚にとっても必要なものなのです。
副腎の皮質から放出されるホルモンはグルココルチコイド(糖質コルチコイド)なのですが、これが抗炎症作用や免疫抑制作用を持っています。
アレルギーを引き起こすアレルゲンに免疫が過敏に反応して、身体にとって有害な物質を外へ排出しようと免疫が過敏に反応してしまい、痒みや湿疹ができます。
ステロイド剤は炎症部分に直接塗る事によりそういった過敏になった免疫反応を抑えたり炎症を鎮める効果があります。

しかし心配なのはその副作用。
適切な適量を十分に使用せずにダラダラと治療を行っていると、からだが本来の副腎皮質ホルモンを作らなくなってしまうともいわれています(副腎機能の低下)。
また、長期使用により皮膚が薄くなったり毛細血管拡張症などの心配もあります。皮膚の免疫機能も低下させ感染症にかかる心配もあります。

 

心がけ

アトピーの治療には「根治療法」と「対処療法」があると先ほども書きましたが、どちらも外すことはできないと、私は身をもって経験しております。

自分のとってのアレルギー物質はなにか?をきちんと調べ、身体に悪いものはできるだけ避け、身体に良いものは取り入れる。
食生活や生活習慣の改善はもちろん、運動なども積極的に取り入れていく。
こういった根治療法を行いながら、発症してしまった痒みや炎症はできるだけ早めに対処する。
ステロイドの副作用が怖いからといって、効かない量を塗りダラダラと治療するのではなく、効く適切な量をしっかりと塗り、炎症が治まれば徐々にステロイドのランクを下げていく。こういったことを心がければ副作用の心配は少なくなります。

また、湿疹がおさまってきれいに見えても、アトピー体質の人や乾燥肌です。私の場合もカサカサです。
アレルギー物質が皮膚から浸入しやすくなっていますので保湿剤で保護をするといった予防も面倒ですが必要です。

 

私がやっていること

私のように長年ステロイドをつかってきて、重度のアトピー症状も経験している人は多いかもしれません。
私は今でこそ外出できるまでに改善しましたが、それでも、良くなったり悪くなったりの繰り返しです。
それでも、症状をコントロールできるくらいまでになりました。
行っていることは
先述した「対処療法」をできるだけ心がけています。
保湿をし外的刺激をできるだけ避けています。
炎症がおきたらまずは保湿のみで様子を見ますが、それでも炎症が治まらない場合は、できるだけ早めに適切な強さのステロイド剤を塗り湿疹を治めています。これで何となくですが自分なりにどこでステロイドを使うべきかのタイミングがわかるようになりました。
これだけでも、ステロイド剤を使う量や間隔は、以前と比べたらかなり変わってきています。

脱ステに関する情報に踊らされずに、冷静に判断することが必要です。
「根本治療(原因療法)」「対処療法」のどちらもしっかりと行いながら、減ステを進めていくのが一番辛くないのではないのでしょうか。

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